マイオピン点眼

近年、スマホやタブレットの使用増加に伴い、子どもの近視が急速に増えています。足立慶友眼科では、小児期の近視の進行を抑えるために安全で効果的な治療法として、低濃度アトロピン配合の点眼薬「マイオピン」による治療を行っています。この記事では、マイオピンの効果や処方の流れ、注意点について詳しく解説しています。

マイオピンとは

マイオピンは、小児期の近視進行を抑えることを目的に開発された点眼薬です。シンガポール国立眼科センターの研究をもとに誕生し、低濃度アトロピン(0.01%)を配合しています。主に6歳〜12歳の学童期のお子さまを対象に、毎晩1回、就寝前に点眼することで、近視の進行を軽減するとされています。

国内外の研究でその有効性が確認されており、眼軸長の伸びを抑える作用が注目されています。マイオピンは安全性にも配慮された処方で、長期間の使用にも適しています。

近視の進行を抑制することが大切な理由

子供の近視は、多くの場合、眼球が前後に伸びて楕円形になる「眼軸長の伸び」によってピントが合わなくなり、遠くが見えづらくなることで生じます。近年では、スマートフォンやタブレットなどの普及により、近くを見る時間が増え、近視の低年齢化と進行が問題になっています。

一度伸びてしまった眼軸長は元に戻ることがなく、放置すると将来的に強度近視や網膜剥離、緑内障などの眼疾患のリスクが高まります。そのため、子供のうちから近視の進行をコントロールすることがとても重要です。早期の対策が、お子様の生涯の視力を守ることへと繋がります。

マイオピンの効果

マイオピン点眼薬は、小児の近視進行を約60%抑制するとされており、現在のところ統計的・臨床的にも有意義な効果が確認されている治療法です。

マイオピンには眼軸長の進展に関連する「ムスカリン受容体」をブロックする効果があるとされており、眼球の前後への伸びを抑制することで、近視の進行を抑えると言われています。毎晩1回の点眼で、長期的な近視進行のリスクを減らすことができ、国内外の臨床研究においてもその効果が報告されています。

マイオピンの副作用は?

マイオピンは、アトロピンの濃度を非常に低く抑えた安全性の高い点眼薬です。そのため、通常の使用においては重篤な副作用が出ることはほとんどありません。特に0.01%では副作用の報告は非常に少なく、日常生活に支障をきたすことはほとんどありません。

継続的な使用で効果を発揮する薬ですので、副作用が少ないことはご家族にとっても安心材料となるでしょう。ただし、まれに軽度のまぶしさや近くが見えづらくなるといった症状が出る場合があります。症状が気になる際は、医師にご相談ください。

マイオピンをおすすめするお子さま

マイオピンは、以下のようなお子さまに特におすすめしています。

  • 軽度から中等度の近視がある方
  • 6歳~12歳の学童期のお子様
  • ご両親のどちらか、または両方が近視の方

近視は遺伝的な要因が強く、予防が難しいと言われています。そのため、早期発見と対策が非常に重要です。 

早期発見のためにも、ご家庭でときどき視力のチェックをしてあげましょう。道を歩いているときに遠くの標識を読ませたり、日常生活で遠くの文字や物がはっきり見えるか聞いてあげましょう。

これらで気になることがあったり、お子様がテレビを近くで見たがる、遠くのものを見づらそうにするなどのサインが見られた場合は、早めに眼科を受診しましょう。

【近視のサイン】

  • 目を細めていることが多い
  • 恒常的な斜視がある
  • テレビを近距離で見たがる
  • 本やノートを顔に近づける
  • 遠くの標識や黒板の文字が見えづらい
  • 頻繁にまばたきをする、目をこする

マイオピンの処方の流れ

マイオピンの処方は、以下のような流れで行います。

01

まずは当院までご相談ください。

お子様の視力や近視の進行が気になる方は、お気軽にご来院ください。

02

視力検査・眼科的な診察を実施します。

眼軸長や屈折度など、目の状態を詳細に確認し、マイオピンが適応となるか判断します。

03

ご希望があれば初回処方を行います。

診察結果をもとに、効果や使用方法をご説明し、ご納得いただいた方にマイオピン0.01%を処方します。

04

1~2週間後に経過チェックのため来院ください。

副作用の有無や目の状態を確認します。

05

1~3カ月ごとに定期的な検査を実施します。

効果判定や必要に応じた濃度変更などを行いながら、継続的に近視の進行を管理していきます。

マイオピンの使用方法

マイオピンは、1日1回、夜寝る前に点眼します。できるだけ毎日同じ時間帯に使用することで、より安定した効果が期待できます。

対象年齢は6歳〜12歳の学童期のお子さまが中心ですが、近視の進行は20歳前後まで続くこともあるため、症状や進行状況によってはそれ以降も使用を継続する場合があります。

点眼後は目を閉じ、まばたきをせずに1〜2分ほど安静にしておくと薬がしっかりと吸収されます。正しい使い方を習慣づけることが、マイオピンの効果を最大限に引き出すポイントです。

マイオピンの注意点

マイオピンは毎日継続して使用することで効果を発揮する治療薬です。
そのため、途中で点眼を中断してしまうと、近視の進行スピードが再び早まる「リバウンド効果」が起こる可能性があります。

また、マイオピンは「現在の視力を良くする薬」ではなく、「近視をこれ以上進行させないようにする薬」です。
つまり、視力を回復させるのではなく、現状を維持するための治療であることをご理解ください。

ご家族の協力のもと、毎日の点眼習慣をしっかりと継続することが、将来の視力を守るためにとても大切です。不安な点があれば、いつでもご相談ください。

注意

マイオピン治療は、視力を回復させるのではなく、これ以上進行させないための治療です。

マイオピンの費用

マイオピンの治療は保険適用外の自由診療となります。以下が当院での費用の目安です。

定期検査・診察料1,000円
マイオピン0.01%(1本)3,500円
マイオピン0.025%(1本)4,000円

※初回処方は、安全性の高い0.01%からのスタートとなります。

1本あたりの使用期間は約1か月が目安です。月に1度の通院と点眼薬の購入が必要となります。
治療期間中は、効果の判定や副作用の有無を確認するため、1~3カ月ごとの定期的な検査が必要です。

上村 文 足立慶友眼科 院長

上村 文

Aya Uemura

大学病院レベルの最新設備を備え、地域の皆様に安心して受診いただける“かかりつけ眼科”を目指しております。一般的な眼科診療から高度な治療まで幅広く対応し、患者様に寄り添った医療を大切にしています。 また、学校医として、地域の子どもたちの目の健康にも力を入れております。

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